毎日子育てしているうちに、「疲れた、もう限界だ!」と思ったことがありませんか?
実は、子どもが少しいたずらをするだけで自分がイライラして、もうこれ以上頑張れない、もう無理だとという気持ちを多くの母親が抱いています。いわゆる育児ノイローゼか、それに近い状態です。
性別役割分担意識がまだまだ保守的である我が国では、母親がワンオペ育児をする状態は珍しくなく、むしろまだまだ一般的ともいえます。サポートが少ない中で育児不安を経験しているママ達は、相談できる相手がいなく、理解されないこともあると思います。ですが、自分は悪い母親だと自己嫌悪する前に、育児中ママ達の現代病でもある育児ノイローゼについて少しでも知識を持ちましょう。
そこできょうは、育児ノイローゼの定義と実態、なりやすい状態について説明していきます。
記事の内容
そもそも、育児ノイローゼとは?
広く定義すると、育児ノイローゼは子育て中のママに見られる不安、場合によってほぼうつに近い状態を指しています。マタニティ・ブルーとも呼ばれる産後しばらくしてよく起こる不安定な時期と同じものだと思う方がいらっしゃるかもしれませんが、育児ノイローゼはより広い概念であり、マタニティ・ブルーも中に含まれています。ですが、育児ノイローゼは子どもの年齢を問わず起こりうる状態です。幼稚園児や小学生のママにも見られます。
人によって症状は違いますが、精神状態が不安定になったり、子育てに対する自信がなくなったりするママが多いです。
育児でストレスを感じているのは私だけ?
他のママ達は上手く子育てをこなして、自分だけはストレスを感じていると思ったことがありませんか?実は違います!
育児ノイローゼに関する実態調査によると、ママ達2人に1人が「育児ノイローゼだと感じた事がある」と回答しています。
Mamao
ここで、育児ノイローゼが起きる理由となりやすい状態について考えていきましょう。
育児ノイローゼなぜ起こる?社会的要因
現代ママのサポートネットワーク不足
現代の多くのママはワンオペ育児をせざるを得ない状況で置かれています。昔と比べて母親一人ひとりのネットワークが小さくなっています。昔の家族構成について少し考えてみると、親と一緒に暮らす人が多かったです。おばあちゃん、おじいちゃんが、同じ建物ではなくても近くに暮らすのが当たり前でした。何かあったら、子どもの面倒を見てくれるし、ご飯も作ってくれることも。ですが核家族化が進んできた現在、ママは一人で家事や育児を担う家庭がしばしば見られます。特に、パパの帰りが遅くなってより長い間子どもと二人っきりで過ごすことになると、ママはストレスがたまります。
ですが、現在親と一緒に暮らしている人は恵まれていて、育児ノイローゼにならないかというと、そう言い切れません。なぜなら、親が近くに住んでもあまり助けにならないことが多くなってきているからです。
Mamao
結果は、ママが一人になってしまい、一人で育児をせざるを得ない状況に置かれたりすることが多いです。一人で抱える負担が大きくなると、ストレスが発生するのは当たり前です。
また、近くに育児をしているママ友がいないことも育児ノイローゼと関連しています。もちろん、ママ友との付き合いを重く感じる人がたくさんいますが、ママ友が全くいないと、子育てについての悩みを共有することができず、結局一人で抱えることになってしまいます。何か困っていることがあった場合に先輩ママの体験談を聞けるだけで力がつくことはよくあります。

子育てに対する自信喪失
ママのネットワークと関連していますが、初めての子育てを一人で担当するとなると、何が正しいか、何をどうこなせばいいかわからないものですね。
周りのママ達を見ても、なぜかみんな小綺麗にして子育ても楽しそうにやっているように見えることはないでしょうか?子育て雑誌を買っても、幸せそうな育児の写真だけが載せられていて、ストレスがたまっている自分だけはどこかおかしいのではないかという気持ちになります。気軽に相談できる人が少ない中で一人で頑張らなければいけないママは本当に大変です。
育児ノイローゼになりやすいママタイプ
ワンオペ育児を頑張っているママ
上にも述べましたが、ワンオペ育児をせざるを得ないママ達はストレスがたまりやすく、育児ノイローゼのハイリスクグループになります。
私達は全員リフレッシュするための時間が必要です。一時的に子育てから離れて自分の時間がほしいものですね。休みなく24時間も育児をしていて、子どもが寝たら家事をこなすという状況ではママのストレスがたまりやすくなります。そもそもストレスを解消するための時間がないですね。
また、実家から離れた場所で核家族で住んでいるママ、旦那さんの転勤などに付き合ったママならよく経験する悩みだと思います。長時間労働で子育てがあまりできないパパ(あるいは最初からあまり積極的ではないパパ)、外部の家事・育児サポートがなく、悩みを聞いてくれるママ友がいないという状況で置かれていれば、どのママでもストレスがたまります。最近、都会で子育てサロンや育児サポートライン、ママクラブなどが運営されている場所が多くなってきていますが、自治体によってサポートの厚さが違いますので、だれでも気軽に利用できるレベルではないですね。
他のストレスファクターが多いママ
ですが、働くママの方は、ノイローゼにならないかというと、もちろんそういうわけではないです。
仕事が好きで育児のリフレッシュになる場合はそうかもしれませんが、それくらい恵まれた職場は大変珍しいと思います。ほとんどの場合、仕事では仕事のストレスがあって、子どもを迎えに行くときにすでにヘトヘトです。夜もゆっくり休むことができず、夜ごはんの準備をしたり子育てをしたりするワーママもノイローゼになったりします。
完璧を目指すママ
家ピカピカでご飯もおいしく、子どもはいうことをよく聞いて勉強もできる。まるで海外のホームドラマで見かける完璧な主婦像ですね。
すべてを完璧に回したい完璧主義のママがいらっしゃいます。しかし現実はドラマではありません。完璧なママも存在しません。現実では、子どもはよくいうことを聞かないし、同時にすべてがうまくいかないことがあります。それを理解しないママ達は、自分の育て方のせいにしたり、常に自分を責めたりします。
オンオフの切り替えがうまくできていないママ
休む時間を取れないママはもちろんですが、たまにはリフレッシュできる時間があっても、頭は子育てや残りの家事のことでいっぱいいっぱいで、全く休めないという方がいらっしゃいます。
せっかくの休み時間なのに、結局はリフレッシュができていなくて、オンオフの切り替えができないママはストレスがたまり、ノイローゼになることも。
まとめ
今回は育児ノイローゼについて情報をまとめてみました。
ストレスがたまり、もしかしたら病気のではないかと思うことがあります。自分だけだと考えがちですが、実は半数のママが経験している悩みです。その理由も様々ですが、現代ママ達が置かれている社会的な状況の影響は大きいです。サポートが少ない状況でワンオペ育児をこなすママや完璧主義のママ、リフレッシュすることが全くできないママはハイリスクですね。
では、ご自分も育児ノイローゼかもしれないと気付いたら、いったいどうすればよいでしょうか?先輩ママがノイローゼを解消している方法やノイローゼ時期を乗り越えるアドバイスをこちらの記事でまとめてみましたので、興味のある方はぜひご参考ください。
